雪見露天は冬の湯まちの主役ですが、身体の作法を欠くと美談になりません。氷点下の気配と温かい湯の落差は、侮らないで構わないほど本気です。
基本の考え方は、落差を体に一度に受け渡さないこと。入る前の保湿、湯に入るときの巻き物、上がったときの即座の保温。この三点を守るだけで、体感が驚くほど柔らかくなります。
- 湯に入る十分前に、露出部分へ保湿を塗っておく。
- 入湯中は、毛糸の帽子か畳んだ手ぬぐいを頭に。湯気と共に頭皮の冷えを防ぐ。
- 上限三分を目安に、息を整えながら短く切り上げる。
- 上がったら、外套を袖口から慌てて通すのではなく、室温を一旦確保してから。
髪の湿ったまま外へ出るのも禁物です。雪見露天の名残惜しさに負けて素髪で歩くと、体温を抱えたまま失うのは自分の首元です。帽子一つで帰り道の印象が変わります。
雪見の駆け引きはつまり、節度の競演です。装いの詳説は冬の温泉旅の服装の記、湯の知識の基礎は温泉の知識まとめで補完できます。
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